栃木労働局には、栃木県内で起きた民事上の個別労働紛争に関する相談が多く寄せられます。

「民事上の個別労働紛争」というと難しく聞こえますが、ざっくり言うと「職場でのトラブル全般」のことですね。
退職や解雇に関するトラブルや、労働条件の引き下げや人間関係のトラブルなど、職場で起こる様々なトラブルが個別労働紛争として取り扱われています。

栃木労働局に寄せられる個別労働紛争の相談のなかで、最も多いものは「いじめ・嫌がらせ」に関する項目、つまり「パワハラ」だといいます。

パワハラに関する相談はこれまで6年連続で増加しており、2016年には昨年を23.2%上回る1500件もの相談が寄せられています。
件数の多さに驚かれるかもしれませんがあくまでこれは氷山の一角であり、おそらく今後もパワハラに関する相談件数は増えていくことでしょう。

パワハラなんて自分には縁のない話…なんて思っていた方もいるかもしれませんが、栃木県内で明るみになっているだけでもこれほどの被害が出ているのです。
栃木県で働いている以上、こうしたパワハラの被害に遭わないとは決して言い切れません。

そこで今回は、もしもアナタがパワハラの被害にあったときに実践すべき「3つの対処法」をご紹介したいと思います。
いつ襲って来るともしれないパワハラに対し、すぐに対処できるだけの心構えをしておきましょう!

弁護士に解決してもらう

栃木労働局にパワハラの相談が増えているように、弁護士事務所にもパワハラ問題の仲介を頼む被害者が押しかけています。
パワハラ関係の民事裁判は年々増加しており、栃木県内でも数多くの実例が生まれ続けているのです。

一昔前まではパワハラに詳しい弁護士さんを探すのも一苦労というところでしたが、最近は弁護士さんたちのパワハラへの対処力が上がってきています。
すでに弁護士は、加害者との仲介や交渉などを一任することができる頼れる存在になっているのです。

弁護士というと「裁判」を思い浮かべる方が多いかと思いますが、弁護士に依頼したからといっていきなり裁判になるわけではないのでご安心ください。
裁判に持ち込まなければ加害者を反省させられないケースもありますが、弁護士さんの仲介・交渉だけで解決するというケースもあるのです。

今後どのような対処法を取るべきかという相談も兼ねて、まずはパワハラに詳しい弁護士さんの元を訪ねてみたほうがよいでしょう。

公的な窓口にアドバイスをもらう

栃木県内には、8ヶ所の「総合労働相談コーナー」が設けられています。
多くの人にとってはあまり耳馴染みの無い機関だと思いますが、実はここはパワハラに関する相談を受け付けてくれる公的な窓口なんです。

「パワハラに対してどんな行動を取ればよいのか」
「自分が受けているパワハラは弁護士に相談すべきか?」
といった様々な疑問に対して親身に答えてくれます。

見ず知らずの方にパワハラというデリケートな問題を相談するのは躊躇してしまうかもしれませんが、総合労働相談コーナーは決して怪しげな施設ではないので警戒しなくても大丈夫です。
もともと総合労働相談コーナーは民事上の個別労働紛争に関する問題を解決するため、厚生労働省が設置した国の窓口でもあるのです。

冒頭でお話した「栃木労働局」も、厚生労働省によって管理されている総合労働相談コーナーのひとつです。
総合労働相談コーナーは直接足を運ばなくても電話で相談にのってくれますし、料金や予約も必要ないので気軽に相談できますよ。

転職してパワハラから逃れる

酷いパワハラを受けていると、人の精神は簡単に病んでしまいます。

皆さんも新聞やニュースなどで「○○県でパワハラによる自殺者が…」といった報道を毎日のように目にするはずです。
つい最近も、栃木県の自動車学校の職員が上司からのパワハラが原因で命を絶ってしまったと報道され、地元民に大きなショックを与えました。

加害者は軽い気持ちでやっているパワハラも、被害者にとっては命を奪われかねないほど危険な精神攻撃なのです。

パワハラを受けて自ら命を絶ってしまうのは、考えうる限り最悪の事態です。
そうなってしまうくらいなら、仕事なんて放り出してさっさと転職してしまいましょう。

我慢強い方は、パワハラを受けていてもギリギリまで仕事を続けようとしてしまいます。
しかしそうやって精神をすり減らしてしまうことで、「自殺だけはしてはいけない」という当たり前の感情もなくしてしまうのです。

責任感が強いことは立派なことですが、大切なアナタの人生をパワハラのために使い切る必要は全くありません。
自殺を思い立つ前に仕事を辞めて、新しい人生への一歩を踏み出しましょう。

ちなみに、私はパソナキャリアで転職を成功させました。

暴力だけがパワハラではない

先ほどチラッとご紹介しましたが、つい先日も栃木県の自動車学校でパワハラによる自殺者が出てしまいました。

自殺した職員は上司から「おまえの代わりなんていくらでもいる!辞表を持ってこい!」と頻繁に怒鳴られていたそうです。
暴力を受けていたわけではありませんが、度重なる暴言に疲れ果てた被害者は抗議文と遺書だけを残してこの世を去ってしまいました。

この事件に関しては、加害者は「パワハラの事実は無い」と言い切っているそうです。
つまり加害者は暴言を吐くくらいはパワハラではないと信じきっており、人を傷つける行為を軽視しているのです。

ハッキリと分かってもらいたいのは、「暴力だけがパワハラではない」ということです。
肉体的な被害が一切なかったとしても、暴言・嫌がらせ・無視・給料未払いなど、様々な要素がパワハラに認定される恐れがあります。

怒鳴っただけで必ずしもパワハラになるというわけではありませんが、あきらかに常識の範囲を超えている場合は犯罪として裁けるかもしれません。
アナタ自身がパワハラだと感じたら、まずは弁護士や公的な窓口に相談してみてください。